士業事務所ウェブサイトのプロフィール写真は適切か

士業ホームページの考察

ウェブサイトの訪問者からアクションを起こしてもらうための改善策その2として、今回はサイトで利用する写真について触れたいと思います。

前回触れたウェブサイトの全体的な色や雰囲気も大事ですが、パッと目に飛び込んでくる写真、特に士業さんのプロフィール写真(ここでいうプロフィール写真とは、代表者プロフィール等に配置される本来のプロフィール写真のほか、ウェブサイト上の各所に配置される士業さん自身の顔写真を広く含みます)は、本当に大事なウェブサイトの構成要素です。

問い合わせ前に立ちはだかる最後のハードル?

ところで、ウェブサイトというと接客の前段階で見てもらうものであり、電話やメールでの問い合わせ等のアクションを起こしてもらってからが実際の接客・応対のスタートと思われる士業さんもいらっしゃるかもしれません。が、競合ウェブサイト多数の昨今、ファーストコンタクトであるウェブサイトの時点から接客・応対をしっかり意識していかないと、多数の比較対象から1歩抜け出すことができず訪問者のアクションに繋がりません。

そこで、プロフィール写真にも接客・応対の姿勢が問われるわけですが……プロフィール写真が無愛想な証明写真のような写りで、接客どころか問い合わせ前に「顧客退散!」「問い合わせ厳禁!」と、仁王立ちで逆効果になっている士業事務所ウェブサイトが非常に多いのが現状です。

士業さん自身の写真を配置したことで、それが問い合わせ前に立ちはだかる最後のハードルとなってしまっては、本末転倒ですよね。

プロフィール写真から接客・応対が始まっている

プロフィール写真が最後のハードルと化してしまわないためには、

  • 「誰が運営している事務所か、分かるように写真を入れとこう」
  • 「他の士業事務所ウェブサイトはこんな感じだから、ウチもこんな感じで写真配置しとこ」

と、なんとなくの考えでプロフィール写真を配置するのではなく、実際に事務所へ足を運んでくれた相談者の方にどういった表情と雰囲気で対応するのが安心感に繋がるのか等、接客・応対を視野に入れたプロフィール写真が重要になります。

プロフィール写真で注意しておきたいところ

以下では、アクション減に繋がりやすいプロフィール写真の問題点について、もう少し具体的に触れたいと思います。もし「ウチのウェブサイトに配置したプロフィール写真も該当するかも」と思われたときは、改善策を検討してみてください。

やたら「証明写真」感の強いもの

誰がやっているか分かればよい、との思いでとりあえずウェブサイト上に配置されたプロフィール写真で非常にありがちなのが

  • 正面を向いて無表情・固い表情の写真
  • 一生懸命に目を開けようとして睨んだ表情の写真

という、まさに「証明写真」以外の何ものでもない写真です。

ウェブサイトが二次的な営業ツールの場合、つまり一次的には他事務所さん等からの紹介案件がほとんどで、紹介する士業さんや紹介された相談者の方が確認としてウェブサイトをチラッと覗いて「この士業さんで間違いない」と判断できればそれでよい、というのであれば文字通りの証明写真でも事足りるかもしれません(もっとも、その場合でも無愛想な写真より穏やかな表情の写真のほうが、相談者さんは安心だとは思いますが)。

そうでなくて、ウェブサイトを一次的な営業ツールとして活用するときは、証明写真感の強いものは「顧客退散!」のお札になりかねないので、早急な改善対象となります。

腕を組んでいるもの

写真を撮るとき(撮ってもらうとき)、なんとなく手持ち無沙汰だから腕を組んでしまった。ただそれだけの理由で腕を組んだプロフィール写真になっている士業さんも多いかもしれませんが、腕を組むことは「近寄って欲しくない」という意思表示になりますし、「やたら偉そう」「怖そう」といったイメージも抱かせやすいため、これもまた「顧客退散!」のお札と化してしまいます。

どうしても腕を組んだ写真でなければ意味をなさない、そんな特殊な状況(そんな状況あるのか分かりませんが)以外は、腕を組んだ写真は使わない!とはっきり決めて、もし使っている場合には差し替えを検討しましょう。

写りが暗いもの

プロフィール画像が暗いと、その部分がウェブサイトに空いた穴のようになってしまい、全体的な雰囲気まで怪しく感じられてしまいます。

ウェブサイト上に配置する士業さん自身が写っている写真は通常、白飛びする方向に少し明るすぎるくらいでちょうど良いです。

ご自身でウェブサイトを更新されている場合、使っているパソコンのディスプレイの種類や設定によって、写真が暗くても気付かない可能性があります。しかもこの場合、そのパソコンを使っている間は延々と暗い写真をアップし続けてしまう危険もありますので、十分ご注意ください。

写りが暗いもののほか、紙の写真をスキャナで取り込んだりスマホで撮影してデジタル化して、それをウェブ上に配置したプロフィール写真では、全体の色味がおかしな方向に振れてしまっているものも見受けられます。

自撮りがバレバレなもの

プロフィール写真を作るとき手に持ったスマホで自撮りをしてしまうと、距離が近いことから顔がやたらとアップになってしまったり、スマホを持っているほうの腕や肩が不自然に前に伸びている写真になりやすく、「なんとなくおかしい」プロフィール写真が出来上がってしまいます。

プロフィール写真にとりあえずのやっつけ感があると、仕事を依頼したときにも適当に進められてしまうのではないか、という危惧感に繋がります。写真というその士業さんの第一印象はとても大事なので、自撮りのプロフィール写真を掲載している場合は要注意です。できれば卓上三脚とセルフタイマー機能など、手に持たずに撮影できる方法を模索してみてください。また、写真に占める顔の比率が極端に高いときは、プロフィール写真を小さいサイズで配置するという次善の策もあります。

ちょっと余談になりますが、ウェブサイトは1円貯金のように、1つ1つは小さな部品・文章でも、それが積み重なって全体としての雰囲気を作り出していきます。プロフィール写真の自撮りに関しては「それくらい、大したことないだろう」と思われるかもしれませんが、各構成要素ごとに拘っていかないと、最終的には競合事務所にかなり見劣りする雰囲気と内容のウェブサイトを構築してしまうことになります。

写真の縦横比率がゆがんでいるもの

ウェブサイト上に配置したとき、縦横の比率がおかしくなってしまい、縦に伸びた(または横に伸びた)プロフィール写真を使っている場合も要注意です。

  • なんか、顔が変。

と思われてしまうだけならまだしも(?)

  • 比率のおかしな写真でも気にせず使ってしまう適当さ

を感じ取られてしまい、士業事務所としての信頼感が損なわれます。

結構、見かけますよね?

同様に、もともと小さなサイズの写真を無理に引き伸ばして使うときも、写真全体がぼやけておかしな印象となってしまいます。

神は細部に宿る、などと大げさなことは言いませんが、自撮り写真のところでも触れたとおり「これくらい大したことじゃないだろう」という意識で臨んでしまうと、最終的に競合事務所ウェブサイトとの間にとても大きな違いが生まれてしまいます。

プロフィール写真の改善は第三者の意見を必ず聞く

以上がアクション減に繋がりやすいプロフィール写真の典型的な問題点です。これらに該当すると思われるときは、是非プロフィール写真の改善を図って頂きたいのですが、その際は第三者の意見を聞くことをおすすめします。おすすめ、というよりも必ず聞くようにしてください。

自分で自分の写真を見る視点と、第三者が見る視点はだいぶ異なることが多く、士業さん自身は「これが信頼感があって良さそう」と思っても、他者からは「ちょっと怖そう」「相談しにくそう」と思われてしまいがちです。

逆に士業さん自身が「この写真は・・・ちょっと間が抜けてるかな?」と候補から外してしまう写真こそ、訪問者から見て「相談しやすそう」「親身になって話を聞いてもらえそう」と思ってもらえる写真である可能性は非常に高いです。士業さんは士業さんであることで既に、「ちょっと相談しにくい」「一歩を踏み出しにくい」存在であることは、常に意識しておいたほうがよいと思います。

プロフィール写真の候補を自ら取捨選択してしまう前に、身内の方や仲の良い同業の方などから意見をもらい、できればそのウェブサイトの対象となる年齢・性別の方からも複数人、意見を寄せてもらいましょう。

士業のウェブサイト制作・活用アドバイザー。これまで制作に携わった士業ウェブサイトは、行政書士、司法書士、社会保険労務士、税理士、弁護士、建築士、土地家屋調査士等430件以上。神奈川県横浜市在住。