サイト全体ではなくそのページだけで「相談してみよう」と思わせなければ負け

ウェブサイトを更新するとき、あるページに情報を掲載しようか迷った末に「この情報は前に他のページで書いたからいいや」とか「ウェブサイト全般、読んでもらえれば分かるから必要なし」という結論に至ることがあるかと思います。

士業さんの場合、書類を簡潔に分かりやすくしようとする傾向、同じような情報は整頓してまとめようとする傾向が強いので、メニュー構造を綺麗に整頓していく過程で各ページの内容がより簡素になってしまうことも多いですね。でも実はこの行為、ウェブサイトからのご依頼に繋がらない大きな原因となっている可能性があります。

競合業事務所のウェブサイトとの比較は1ページだけでなされる

もちろん士業さんの対象とする客層の違いによって、多少異なることもありますが、原則として「その1ページで全てを伝えきる」姿勢で1つ1つのページを作っていかないと、なかなかご依頼には繋がりにくいです。

理由は、最近のウェブサイト訪問者の典型的な行動パターンが、まず困りごとをGoogleなどの検索サイトで検索し、表示される検索結果のうち自分の困りごとを解決する糸口となりそうなサイトを複数、同時に開くという動きをするためです。(ある調査によれば、数年前に比べて、同時にウインドウやタブを開いて比較検討する数は数倍から十数倍になっているそうです)

この行動パターンにおいては、最初に開いたページ同士を比較検討して「ここが良さそう」と感じたページだけ、絞って目を通すことになります。ここでふるい落とされなかったウェブサイトだけ、それ以外のページや事務所案内、トップページなどにしっかり目を通してもらう権利を得られます。

つまり、最初に訪問してもらったページで訪問者が欲している情報を伝えきれていない場合、他のページにしっかり書いてあったとしても意味がなくなってしまうわけです。

ちなみにここで言うところの「最初に開かれる1ページ」というのは、ウェブサイトのトップページのことじゃありません。検索結果にはウェブサイト内のどのページでも表示される可能性があるため、すべてのページが入口として「最初に開かれる1ページ」になりえます。

以上のような訪問者の行動パターンを考慮すると、「料金は料金一覧に書いたから個別のページには書かない」とか「ご依頼の流れはナビメニューからすぐ確認できるから、各業務案内のページでは書かない」と無駄のない構成でウェブサイトを構築していくよりも、それぞれのページにおいて、そのページ内容にアレンジした形で(コピペしまくると、いわゆるSEO対策的にマイナス評価となる危険性あり)、各々説明してあげるほうが無難ということになります。

そのページに「何を載せるか」ではなく「何を経験させるか」

もっとも、そのページに依頼の前提となるお困りごと、解決の道筋、士業さんに頼む場合の料金や流れなどが1ページの中で把握できる構成にしたとしても、これらを無駄なく簡潔明瞭にまとめすぎてしまうと、これもまたご依頼に繋がらない原因として働いてしまうので、この点も注意です。

理由は単純で、簡潔明瞭にまとめられたページ同士が競合してしまうと、結局は料金の安さなど、ひと目でわかる情報だけが比較対象となってしまうからです。

そこで大事になるのが、そのページに「何を載せるか」ではなく「何を経験させるか」という視点です。単に必要な情報を掲載するだけでなく、そのページを通じて訪問者をフォローして接客してあげる、そういった姿勢をとらない限り、ウェブサイトからの受任率を向上させることは難しいです。

法人組織が増えてきたとはいえ、まだまだ士業は「個」の世界です。訪問者が依頼を決断するとき、士業さんの雰囲気、人柄というのは大きな判断基準として働きます。その「個」がどのような「個」であるのか、ページの文章から伝わってくるようにすることで、競合事務所との違いを浮き立たせるようにします。(この辺は話が長くなってしまうので、詳しくはまた別の機会に)

情報を整頓するのが大好きな士業さんは要注意!

ということで、今回のまとめ。競合事務所とは、サイト対サイトで比較検討されるのではなく、ページ対ページで比較検討されます。そのため、まずは「その1ページに依頼の前提となる情報は網羅されているか?」を念頭にページを作るようにしましょう。これができないと、最終候補に残ることができません。

特に、情報を整頓しすぎないこと。メニューを整頓して分かりやすくするのが好きな士業さんは要注意です!十中八九、各ページの内容も整頓しすぎて簡素化してます。

そして、必要情報を網羅したページが出来上がったら、「何を載せるか」ではなく「何を経験させるか」という視点から見直すようにします。士業さんの人柄が現れているか、訪問者に安心感を抱かせることはできているかなどを確認しましょう。極論ですが、この段階では料金などの必要情報は「士業さんの人柄を知ってもらうための道具にすぎない!」、それくらい反転して考えてもちょうどよいくらいです。

これによって、最終候補のいくつかのサイトから、ようやく「相談してみようかな」とアクションを起こしてもらえるサイトに昇格できます。

タイトルの繰り返しになりますが、競合するウェブサイトが増えつづける今、サイト全体ではなくそのページだけで「相談してみようか」と思わせなければ負けです。

士業のウェブサイト制作・活用アドバイザー。これまで制作に携わった士業ウェブサイトは、行政書士、司法書士、社会保険労務士、税理士、弁護士、建築士、土地家屋調査士等430件以上。神奈川県横浜市在住。

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